事業名称 |
くらしき朝市「三斎市」
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登録単会名 |
中国/岡山県/倉敷YEG |
テーマ |
「中心市街地活性化」を図るため、倉敷で古く「三斎市」「六斎市」として賑わっていた定期市を、倉敷駅前で朝市として復活させる。
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事業内容 |
◆事業概要◆
・くらしき朝市「三斎市」は、倉敷商工会議所を中心としたくらしきTMOが取り組む中心市街地活性化事業のひとつです。
・くらしきTMO内の「くらしき朝市実行委員会」(そのメンバーの大半が倉敷YEGメンバーとOB)が、企画・運営を担当しています。
・毎月1回、第3日曜日、午前8時から11時まで、倉敷駅前商店街アーケード内の約300 m区間で約90店が、「地産地消」の主旨のもと、倉敷市近郊及び高梁川流域の鮮魚や農産品、工芸品、郷土加工品等を販売しています。
【定番人気イベント】
「ワンコイン・グルメ」
毎月、月替わりで地元有名ホテルや老舗旅館、名店のシェフや板前が自店のプライドにかけて、腕と心意気を振るまい赤字覚悟で提供する自慢料理を、ワンコイン(500円)で数量限定販売。ご当地グルメ対決(日生かきお好み焼きvs津山ホルモン焼きうどん)として開催したこともあります。
夏場は、そうめんの食べ放題や冷麦をワンコイン(100円)で提供。
毎月、開催時間前から行列ができます。
「ワンコイン・バーゲン」
1回100円のくじをひいて、何が当たるかお楽しみ!
三斎市出店者の皆様よりご提供いただいた商品が当たります。
500円以上の商品や数千円相当の商品が当たることもあり、人気のイベントです。
【過去に実施したその他の主なイベント】
・オープニングや周年のセレモニー
・倉敷YEG新作名物和菓子の試食と投票
・ちびっ子夏休み企画(お菓子すくい、スイカ無料プレゼント、うちわ作りなど)
・もちつき大会、サンマ炭火焼き
・歳末助け合いバザー(倉敷YEG、倉敷ライオンズクラブ共催)
・お茶席(倉敷商業高茶道部と倉敷YEG名物プロジェクトのコラボ)
・敬老の日企画「肩もみ大会」(水島工業高校生徒による)
・ 地元企業応援企画「三菱自動車展示」、電気自動車、パリ・ダカールラリー走行車など
・ 三菱自動車「アイ」新車オークション
・「子供たちの絵画展」(市内の幼稚園・保育園の子供たちによる)
・焼きカキ無料試食大会(寄島漁港提供による)
・マジックショー(地元現役高校生のプロマジシャンによる)
・三斎市キャラクターのデザイン募集、一般投票審査
◆開催までの準備活動◆
・2004年7月、YEG例会にくらしきTMO岡会長を招いて話を聞くところから、我々の朝市への取り組みが始まりました。TMOで暗礁に乗り上げ開催が困難な状況になっていた朝市を、「青年部でなんとかしてくれないか」ということでした。
くらしきTMO内の既存の朝市実行委員会をいったん解散してもらい、倉敷YEG主導で実行できる組織を作り直しスタートしました。
・市民アンケートを、地元生活情報誌の協力で実施し、美観地区、元町通り、商店街などの候補地の中から我々が選んだのが商店街でした。
・開催場所となる商店街のお店の承諾を得るため、一軒一軒説明してまわりました。
・設営や商品の搬入などはどうする?車の通行は?駐車場は?警察の許可はとれるのか?消防の問題は?保健所は?規約はどうする?ポスター・チラシは?イベントは何をする?・・・様々な問題が噴出するも、関係省庁への交渉・現地調査・会議などを重ね、ひとつずつ問題を片付け作業を進めていきました。
・2005年1月24日、会議の日程や作業の進行表をメンバー全員に知らせ、倉敷YEG全体での取り組みがスタートしました。
・2月3日、初回の出店者申込みの締切日翌日の段階で、出店申込みは4軒だけという想像もしていなかった数字でした。「たとえ4軒であっても、我々に賛同してくれて出店してくれるお店があるなら開催する」、そう決断し、早速翌日から出店者の募集に東奔西走しました。
・2月6日、岡山の京橋朝市を視察。
・2月8日、地元住民や商店街、警察などを対象に「事業説明会」を開催。
・2月24日、「決起大会」、新調したオレンジジャンバー、スローガンの合言葉「日本一の朝市」が生まれました。
・3月3日、「出店者説明会」を開催。当初4軒だった出店者も78軒まで増えていました。
・3月15日、「全体会議」、倉敷YEGメンバー全員に動員をかけて最終確認を行いました。
・3月19日、朝市開催前夜、商店街のお店が閉店してから出店ブースの区画割り作業を開始、徹夜したメンバーもいました。
・3月20日午前8時、あふれる人だかりの中、オープニングセレモニーとともにくらしき朝市がスタート。初回来場者は4万5千人と、当地では記録的な人出となりました。
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効果・成果 |
・毎月、県内外を問わず大勢の来場者で賑わい、出店者申込みもキャンセル待ちがでることもあるほどの状態です。
・開催当初の来場者は地元住民がほとんどでしたが、最近では県外の旅行会社による「三斎市ツアー」が行われるなど、県外からの来場者も増えています。
三斎市前日の宿泊客の誘致、さらに周辺観光地や施設への経済効果増大にも寄与しています。
・岡山県より、平成17年度「夢づくり推進賞」、平成19年度「夢づくり大賞」を受賞。
平成18年度には、倉敷市より倉敷ならではの魅力あるものに対して高い品質と継続する証として「倉敷ブランド」に認定を受けました。倉敷になくてはならない存在へと発展しつつあります。
・商店街の既存店舗や近隣のスーパーも、三斎市に合わせて開店時間を早めたり、三斎市限定商品の販売を行ったり、三斎市をきっかけに工夫を始めるなど相乗効果も現れてきています。
・鳥取県倉吉YEG、鳥取YEG、大阪府四条畷市商工会、和歌山県吉備町商工会、秋田県、富山市など、県外各地から視察に訪れる方も増え、三斎市を中心市街地活性化の成功事例として参考にしてもらえるまでとなりました。
鳥取YEGでは、平成19年5月より「いなばのお袋市」として毎月第4日曜日に朝市が継続開催されています。
・倉敷商業高校、倉敷中央高校、倉敷芸術科学大学や倉敷市の出前講座で三斎市を題材に朝市実行委員会のメンバーが講師をしたり、岡山大学が経済効果の実態調査を行うなど、まちづくりや商業研究といった学習の題材としても利用されるようになってきました。
倉敷商業高校は「第16回岡山県高等学校生徒商業研究発表大会」において、「日本一の朝市を目指して〜頑張る!!縁の下の力持ち〜」という発表をし「優秀賞」を受賞しました。
また、三斎市に学生が出店し、実習の場としても活用されており、学生と農家や企業とのコラボ商品なども誕生しています。
・倉敷市児島の「三白市」をはじめ、近隣でも商工会や商店街や地域住民が中心となって盛んに朝市が開かれるようになってきました。
・倉敷YEGメンバーの出店による「倉敷バーガー」は、県内各地のご当地バーガーブームの火付け役となりました。
・定番イベント「ワンコイン・グルメ」は、県内各地で、ワンコインランチ、ワンコイン弁当、ワンコイン入場券などのワンコインブームを生み、様々な他団体主催のイベントでもワンコインのものが増えました。
また、倉敷市をあげての観光イベントとなった「倉敷天領寿司祭り」などのきっかけともなりました。
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連携単会名 |
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協力団体・企業 |
倉敷商工会議所くらしきTMO、倉敷市役所、倉敷センター街商店街振興組合、倉敷商店街振興連盟、倉敷観光コンベンションビューロー、倉敷法人会青年部会、倉敷おかみさん会
朝日新聞岡山総局、NHK岡山放送局、FMくらしき、岡山日日新聞新社、岡山放送、岡山リビング新聞社、オセラ、倉敷ケーブルテレビ、KSB瀬戸内海放送、産経新聞岡山総局、山陽新聞社、山陽放送、玉島テレビ放送、中国新聞社、テレビせとうち、西日本放送
天満屋倉敷店、うさぎや、日本生命および倉敷YEGのOB・現役会員の複数企業、備前YEG、新見YEG
玉島信用金庫、スターバックス・コーヒー倉敷天満屋店、三菱自動車工業などボランティアの皆様
NPOうぶすな(くらしき朝市応援し隊)、備中県民局
倉敷国際ホテル、倉敷アイビースクエア、ホテル日航倉敷、倉敷ステーションホテル、倉敷ターミナルホテル(現アパホテル)、旅館鶴形、吉井旅館、旅館くらしき、御園旅館など市内有名ホテル・旅館
倉敷商業高校、倉敷工業高校、水島工業高校、地元幼稚園・保育園など
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開催場所 |
倉敷駅前商店街周辺
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開催期間 |
2005/3/20 - 2009/8/16 |
事業運営人数 |
1,600人
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関連事業継続回数 |
54回
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事業目的・目標 |
JR倉敷駅前の三越倉敷店の撤退(2005年5月)が決まるなど、市中心部の地盤沈下が際だっていた時期、倉敷駅前商店街で朝市を行い集客を図ることで、空洞化した商店街に活気を取り戻し、継続性のある中心市街地の活性化を推進することを目的としています。
また、「地産地消」を推進し、中心市街地にとどまらず更なる地域活性化につなげることも目標としています。
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特徴・特色 |
・「三斎市」は、くらしきTMOが取り組む中心市街地活性化の事業のひとつという位置づけではありますが、「我々の考えで、我々のやりたい朝市をやらせてもらえるならやります」と、既存の朝市実行委員会をいったん解散して、倉敷YEG主導で実行できる組織を作り直し、倉敷YEGが主体となって取り組んでいる事業です。
・「地産地消」の主旨のもと、倉敷市近郊及び高梁川流域の鮮魚や農産品、工芸品、郷土加工品を中心に、ここだけでしか買えない特徴のある商品が多数集まっています。
・全国的にも珍しい商店街のアーケード内を会場とし、天候に左右されにくく、また、商店街の既存店舗と共存共栄する朝市となっています。
・会場は「白壁の町」として知られる観光名所・美観地区からわずか数百メートル、倉敷駅前の比較的駐車場の少ないエリアに位置し、周辺エリアからの徒歩による移動が、駅前周辺商店への回遊効果を生んでいます。
・集客を図るため、倉敷YEGメンバーによって企画・運営されるイベントが行われ、楽しい朝市、イベント性の高い朝市となっています。
イベント性が高いため、来場者の財布のヒモもゆるみがちです。
・倉敷YEG「名物プロジェクト」が行う名物・名菓などの開発・販売の場となっています。
これまでに、地元連島産レンコンを使用した和菓子などが開発され、2008年全国菓子大博覧会で金賞を受賞した三斎市ようかん「はすね」もここから誕生しました。
・商店や出店者にとっては、新商品をデビューさせたり、市場調査の場としても活用されています。
・倉敷市や岡山県など行政機関の広報の場としても活用されています。
・高校や大学などの学習の場としても利用され、「三斎市」への出店で商品開発や製造・販売の実習に活用されています。
・YEGメンバー、OBを含めた無償のボランティアによって支えられ、交流と研鑽の場となっています。
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将来像・夢 |
全国の皆様に、朝市といえば「倉敷」と認知される日本の朝市の代名詞になるような朝市にしたいと考えています。
そして、進化し続ける朝市でもありたいと思っています。
三斎市は、創造と発信の場。
三斎市に刺激を受けて、周辺地域や全国各地で様々な試みに発展し、地方都市に活気をあふれさせる起爆剤となれば幸いです。
また、三斎市を足掛かりに、市民や他団体との連携を深めYEG活動の更なる充実にもつなげたいと考えています。
地域活性化や観光振興に一層貢献できるよう「日本一の朝市」を目指します。
現在、2010年3月に迎える三斎市5周年に向けて、倉敷駅前商店街の他に、美観地区および周辺商店街での朝市同時開催も準備中です。
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関連HP |
くらしき朝市「三斎市」
倉敷商工会議所青年部
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