事業名称 |
第2回元気がでる勉強会「なんで京都でカレーやねん」 ※標準語で「どうして京都でカレーなの?」という意味です
|
|
登録単会名 |
近畿/京都府/京都YEG |
テーマ |
〜辛口京都人を唸らす商売の発想転換〜
|
事業内容 |
「京都YEG発3つのカレーコンセプトプレゼンテーション」
1.カレーから「商品のストーリー性を学ぶ」
2.カレーから「時間の売り方」を学ぶ
3.カレーから「ホンモノ京都の商品化を学ぶ」
プレゼンテーター 京都YEG元気がでる勉強部会部会員
ゲスト 佐藤弘樹氏(FM京都DJ)
佐藤典司氏(立命館大学教授 元電通マン)
私たちは3ヶ月の準備期間を経て3つの「カレー×京都」のコンセプトを提案しました。1つ目のテーマは「商品のストーリー性」。JR東海の「そうだ、京都行こう」のCMを見ればあたかも京都が日本のふるさとであるような錯覚に陥る。ナイキのCMを見れば自分も走らねばと思う。そんなふうに消費者の購買意欲を掻き立てるストーリーを盛り込んだカレーとして体に優しい「グルテン(京麩の原料)キーマカレー」を提案。家族を思いやる気持ちを切々と描いたプロモーションビデオも作成。お母さんのカレーを思い出しながらお父さんにも「おうちに帰ろ」と思わせられるカレーでした。
2つ目のテーマは「時間の売り方」。「カレー屋のライバルは神社」という意表をついた提言です。京都に縁結びに来るカップルの行き先をを神社からカレー屋にシフトせよという大胆なアイデアで、名づけて「恋カレー」。恋カレーを2人で食べればおみくじ、お守り、願掛けすべてが出来る設えを用意。お客さんであるカップルは非日常的空間で「縁結び」の願掛けをすることが購買目的。ならばカレー屋が神社からお客を奪うことも可能という提言です。Wii Fitがスポーツジムから顧客をシフトさせました。そんな時間消費をテーマにしながらも、自店のライバルは同業者だけとは限らないという痛切なメッセージも込められていました。
3つ目のテーマは「ホンモノ京都の商品化」。観光客から事前にとったアンケートによると「京都に来てわざわざカレーを食べたいとは思わない」という声が圧倒的。ならば京都で食べたくなるカレーを作ろうと。カレーの本質とは何か?それはそもそも薬膳であった。であるならば京都ならではの薬味である七味を使ったカレーを作ろう。出来上がったメニューはいわゆるふつうに黄色くスパイシーなカレーではありません。私たちは消費者に迎合するあまり自分たちの本来の商品価値を損ねたり見失ったりしていませんか?そんなことを教えてくれるカレーでした。
この3つプレゼンテーションはビジネスアイデアをカレーに例えて競うのが目的で、カレーの味比べではありません。ですからカレーの試食もなしです。3つのプレゼンテーションのあと、ゲストのW佐藤(佐藤弘樹氏と佐藤典司氏)に食文化、風俗、マーケティング・・・さまざまな観点からご意見をいただきました。札幌出身の弘樹氏は「京都はパリのようなすましたシャム猫のような街でありながら、ニューヨークのような喧騒的な変化を好む犬的な街でもある」というご意見の地元人気DJ。典司氏は電通時代に「そうだ、京都行こう」キャンペーンにも携わられた辣腕アドマン。お2人からのコメントで3つのカレーコンセプトをさらに深く、一般来場者にもわかりやすく掘り下げていただきました。
その後、会場に来ていた青年部会員の飲食店経営者(カレー店以外)から「今日のカレーを自店で提供したい」とのオファーを募り、9店から立候補をいただきました。後日協議の末、平成20年3月1日〜3月31日までの期間限定にて9店それぞれが自ら選ばれたカレーにお店独自のアレンジを加えていただき「京都YEGカレー」として一般提供していただきました。この様子は地元新聞や雑誌、FMラジオ、カレー業界のブログ(http://www.hon3.net/curryhearty.php?itemid=49)や2chなど数々のメディア、日商ホームページの「地域最前線」(http://www.jcci.or.jp/cgi-news/jcci/news.pl?2+20080303161719)でも取り上げていただきました。単年度事業の、しかも年度末開催ということもあって、プレゼンテーション後に十分なカレー店頭提供期間がもてなかったのが残念ですが、私たち青年経済人が今なにをすべきか?綱領指針に基づいた上で当該年度の単会テーマ「スマイル〜元気になれるYEG」に沿った事業になったと思っています。また当日は日本YEGから原田会長、金副会長、浅井専務理事(いずれも当時役職)にもご来場いただきましたことを追記させていただきます。
|
効果・成果 |
当日の勉強会では参加者一人一人に「商売の発想転換」の大切さを感じていただけました。またその後YEG会員飲食店有志9店によるカレーの提供が実現し、各種メディアで取り上げられたことでYEG会員間の連携や、京都市民へのYEG活動のPRにも寄与したと考えます。
|
連携単会名 |
|
協力団体・企業 |
単会内飲食店有志9店
|
開催場所 |
京都商工会議所 講堂
|
開催期間 |
2008/2/1 - 2008/2/1 |
事業運営人数 |
57人
|
関連事業継続回数 |
1回
|
事業目的・目標 |
京都の地場産業は一部の元気なハイテク技術産業や観光産業、伝統工芸産業を除いて少し元気がないような気がします。京都には歴史に裏づけられた匠の技があります。ブランドイメージもあります。でも何かが足りない・・・。それは発想力ではないのか?青年部会員はそれぞれが商いを営んでいます。自社の商品やサービスを持っているはず。それを今までと同じように作る、売るのではなく、商品企画や売り方の発想転換ができればきっと新たなビジネスチャンスも生まれてくるはず。私たちはこの商売の発想の転換を学ぶためのシンボリックな題材として敢えて京都の街と何の縁(ゆかり)もない「カレー」を選びました。なぜカレーなのか?カレーは子どもからお年寄りまで誰もが好きなシンプルな料理。そして当該年度会長テーマである「元気」を象徴する料理でもあります。しかしそのバリエーションは専門料理店から家庭の味までまさに無限の広がりを持ちます。一方、京都で料理と言えば懐石料理に代表される和食。シンプルそうで実は奥の深いカレーと、そのカレーとは何の関係もない京都とをうまくからめたビジネスアイデアが出来れば、きっと自分たちの商売でも新しい発想ができるに違いない!そして我々が提案したカレーが京都の街中で提供されればきっと京都の街の活性化にもなるはず!
|
特徴・特色 |
綱領指針に基き青年経済人として地元経済の活性化に寄与できたこと。
講師の力に頼らず、青年部らしく自分たちの力で題材を見つけ、解決手法を提案できたこと。
CM映像の制作などにより、自社商品の売り出し方の手法も提示できたこと。
青年部会員だけでなく、親会会員からも多数の参加をいただいたこと。
実店舗でのカレー提供をすることにより、青年部内で擬似的なビジネスを実現できたこと。
実店舗でカレーを提供したことによりマスコミにも多数取り上げられ、市民にYEG活動を広くアピールできたこと。
|
将来像・夢 |
単年度事業で年度末開催であったため、十分なカレー提供期間がもてなかったのが残念。
将来はこれとはまったく別の事業で、また京都の商いに挑戦してみたい(してほしい)
|
関連HP |
カレー事業HP
|